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関節ファシリテーション(SJF)学会 岡山支部   SJF学会 岡山支部

Synovial Joints Facilitation とは

【定義】 by H. Utsunomiya R.P.T.  
 Synovial Joints Facilitation(SJF)とは関節運動学に基づく関節内運動及び関節の潤滑機構に基づく接近(close*1)技術を用いて、Mennellの関節機能障害(Joint Dysfunction)を治療し、自動・他動運動における関節の動きを、量的・質的に改善する運動療法技術である。 *1 : (形容詞)〔klouse〕 接近した、ごく近い

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Synovial Joints Facilitationについて

関節について          - 2005 -
            関節ファシリテーション研究会 会長 宇都宮 初夫

Hip Jointは股関節、Knee Jointは膝関節、Ankle Jointは足関節、またAKAの中ではJoint Dysfunctionを関節機能異常と翻訳してきた。ちなみにJFはJoint Facilitationを関節ファシリテーションとしてこれまで使用してきた。
 このようにJointという英語を「関節」と訳し、可動性のある結合の意味で使用してきたが、これは次の日本語の解剖学書における「関節」の定義に基づいたものである。

関節とは
骨と骨の可動的に結合させる部分。
両骨の相対する面には軟骨の薄層があり、関節の周囲は骨膜の延長である結合組織性の丈夫な膜で包まれ、内部は滑液で満たされている。
ところが英語の解剖学書ではJointは次の様に分類されていて、Jointsには必ずしも可動的なもののみでなく、全く動かないものも含まれている。

JOINTS by Gray's Anatomy
1. fibrous joints(全く動きのない線維性の連結、synarthroses)
2. cartilaginous joints(少し動く軟骨性の連結、amphiarthroses)
3. synovial joints(自由に動く滑膜性の連結、diarthroses)

以上の事により日本語の「関節」に充当する英語はSynovial Joints,あるいはDiarthrosesということになる。
日本語訳では慣用でJointを関節としてきているが、本来の訳語としては「連結」、あるいは「結合」とすべきである。
今後とも引き続いてこれらの用語を使用していくならば、定義に基づく用語の使用をする事が正当であろう。
そこで関節ファシリテーションは、Diarthoses Facilitation(DF)、とするかSynovial Joints Facilitation(SJF)とするかということになる。
これまで使用してきたJFを全く異なる用語に変更すると混乱が生じると思われるため、JFを残し、Synovial Jointsを関節と訳せば矛盾は生じず、今後はSynovial Joints Facilitation(S.J.F.と略)とすることにした。